Posted in 治療方針, カウンセリングについて on 8月 24th, 2009 9 Comments »
当院の診療中によく患者さまから聞かれる質問がございます。
Q1.漢方薬を出してもらえますか?
Q2.サプリメントを飲んでいいですか?
Q3.薬を飲みたくないんですが、カウンセリングだけで治してもらえませんか?
お話を伺っていて、おそらく、一般的な薬物療法というと、なんだか怖いのだろうなぁと思います。また、漢方薬、サプリメント、カウンセリングには副作用がないか少ないと思われているのでしょう。
当院でよく使うお薬は、向精神薬(抗うつ薬、睡眠薬、精神安定剤など)ですが、いずれも、厚生労働省が認可したものばかりです。それでも副作用もございますので、お薬の説明を致します。特に依存性の問題をご心配になるのでしょうが、医師の指示通り飲んでいれば安全である薬がほとんどです。
また、薬物療法も含め、環境調整、物事のとらえ方や対処法を含め、様々な治療方がございます。そのなかから患者さまにあっているだろう治療法を、医師は患者さまと一緒に考えていくものです。
さらに特にうつ病のような疾患ですと、抗うつ剤を使った方が改善が早いことも知られています。
この誤解が解けると、抵抗が無くなる方もいらっしゃいます。
一般的な治療についてご理解いただけたら、上記質問にお答えしていきます。
Q1.漢方薬を出してもらえますか?
A1. 漢方医による診療は、西洋医学と違う考え方で行います。漢方薬は私の不勉強で、よく分かりません。限定的に出す場合もございますが、基本的には漢方医の先生に見ていただくことが治療の近道だと考えています。
これは、私が学生時代、かかっていた主治医の先生が、漢方医だったことが影響しているかもしれません。本格的に、漢方のみで治療をなさっている先生で、問診や視診、触診を非常に重視し、くまなく観察していらっしゃいました。とてもお世話になったのです。そして、漢方薬には多少詳しくなりましたが、私には、その先生を超える自信が無く、教えていただく機会も充分には作ることが出来ませんでした。 けして、症状に合わせて単に漢方薬を出すことは私には出来ません。
漢方薬にも副作用は知られております。漢方を専門に行っている先生を受診されるようお願いしたいと考えております。
Q2.サプリメントを飲んでいいですか?
A2.多くの場合、実物を見せていただいた上で、判断しております。有効な成分について記載されたものがあれば一緒にお持ち下さい。
特にセイヨウオトギリソウ(セントジョンズワート)は多くの薬物と相互作用をするので、厚生労働省からも注意が必要であると喚起されているのです。このため、出来れば避けていただきたいものです。
Q3.薬を飲みたくないんですが、カウンセリングだけで治してもらえませんか?
A3.可能かもしれません。
また薬物療法をせず、一般外来での精神療法のみで治療をしている方もいらっしゃいます。
ただ、カウンセリングは無害とは言い切れません。
注意を払わないと、意味がないだけではなく傷つくかもしれません。従って、患者さまのご希望を考慮し、カウンセリングが有効かどうか判断したのち導入することになります。診察の際、ご希望を伺い、医師がカウンセリングが有効だと判断した場合のみおすすめします。
八戸マナクリニック 院長 岡田元
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今回はカウンセリングのトレーニングについてお話しいたします。
裏舞台ですから、あまり役に立たないお話かもしれません。ご興味のある方のみご覧下さい。
心療内科や、精神科医師の中でカウンセリングのトレーニングをきちんと受けている方というのは案外少ないものだということをご存じでしたでしょうか。
現在は生物学的精神医学といって、主に薬物療法などが、主流になっているのです。
カウンセリングのトレーニングでは、どの流派もほとんど以下の3つを行っています。
1.理論の勉強
2.カウンセリングの実践と、指導者からの指導(スーパーヴィジョンといいます。)
3.自分自身が治療を受ける体験
実は、この3がみそなのです。
1.は普通やります。
2.は頑張れば出来るかもしれません。
3.までやっている人は少ないのではないでしょうか。
自分自身の治療を行うと、良くも悪くも、気持ちが揺れ動きます。非常にわくわくしてきたり、孤独を感じて寂しくなってきたり、過去のことを思い出して恐怖を体験したり。
トレーニングの課程で、そのようなことを、治療を受けながら解決していくのです。だからこそ、カウンセリングの利点や欠点、そして怖さも知っております。
当院にもカウンセリングで治したいとおっしゃる方がいらっしゃるのですが、その場合でも、一般的な治療を説明した上で、治療方法を決定していきます。
これは、私自身カウンセリングの限界を身をもって体験しているからです。
カウンセリングのトレーニングは、一生続いていきます。
これからも、患者さまのお役に立てるよう、当院職員一同継続的に勉強して参りたいと存じます。
八戸マナクリニック 心療内科 精神科 院長
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私が専門に学んできたのは、主に精神療法です。
個人治療では精神分析学、簡単に言うとフロイトがはじめた個人のカウンセリングです。
もう一つが集団精神療法。とくに精神分析の理論を用いた言語グループと、J.L.モレノ(故人)がはじめた芸術療法の一種でもあるサイコドラマです。
平成18年6月に当院を開業した当初から、時間をきっちり決めたカウンセリング(「構造化面接」の一種です)を臨床心理士に担当してもらっていたのですが、なにせ1対1の個人面接なのでなかなか多くの方を対象にする事が出来ませんでした。他にも心理教育のプログラムや、家族教室などを院内でおこなってきました。
一般外来では、私自身、精神療法を学んだ技法のエッセンスを用いて治療に当たりますが、充分な時間が取れないこともあり、頭痛の種でもありました。
そこで試みに、平成21年3月にはオーストラリアからモレノのお弟子さん(といっても70歳代ですが)、マックス・クレイトン博士を招いて、患者様の為のグループもおこなっています。通訳1名についてもらい、英語がしゃべれなくても大丈夫なように配慮し、参加された方からは好評でした。私も参加して、久しぶりに興奮しました。
さて、前置きが長くなりました。
カウンセリングをはじめ、心療内科、精神科で治療を受けると決心することには大きな勇気が必要だろうと思います。カウンセリングを希望される方は、自分に対して向き合おうとする勇気をお持ちだと感じ、敬意を表します。
病気の治療全体を見渡した時に、ご本人の希望があれば、カウンセリングも含め治療を考慮するのですが、症状や病気によっては正直に「やめた方がいい」と申し上げることもあります。
治療というものには、必ず、良い面と悪い面とがあります。
ですから、カウンセリングというものも、おこなうかどうかは、病状や、治療する側が担当できるかどうかを考慮するのです。
(単純に患者さま側の問題だけで決める訳ではなく、カウンセラーの能力も考慮します。)
他に、カウンセリングより治療のゴールが近くなるのではないかと医師が判断した場合、「薬物療法を優先しましょう、一般外来だけで短時間ですが精神療法的アプローチをしていきましょう」と提案する事もあります。
本年3月の診療所移転をきっかけに、診療所のとなりに、八戸中央心理オフィスを設けました。
私自身で時間を割いて行なうことが出来ないのがもどかしいのですが、、、カウンセリングが有効ではないかと考える方には、八戸中央心理オフィスでうけていただくようおすめしております。
八戸中央心理オフィスでは、個人のカウンセリングのほか、八戸マナクリニックから委託している、「ご家族の為の家族教室」を行なっております。また、9月からは、サイコドラマティストの高橋美紀氏に、月2回(第2、第4木曜日午後)患者さまの為のサイコドラマを行なっていく予定になっております。
ちょっとずつですが、八戸の地でも良質なカウンセリングを提供する場を設けていこうと思っております。(亀よりのろい?)
近日中に八戸中央心理オフィスのホームページも作成すべく準備をしております。もう少々お待ちください。
八戸マナクリニック 心療内科 精神科 院長
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